vol.18 他院で「歯根端切除術」をした部位の再感染で、再治療した症例
過去に「歯根端切除術」をした部位が腫れてしまった20代男性のケース
20代男性が「左上の前歯の歯肉の腫れていて、噛むと痛みが走る」を主訴に来院されました。
過去に他の歯科医院で、歯根端切除術をやった部位だったため、同じ医院ではなくインターネットでいろいろと歯科医院を調べられた上で、当院のホームページを見られて来院されました。
*歯根端切除術とは?(厚生労働省 e-ヘルスネット参照)
根の先端部に膿が塊っていた
早速、レントゲンを見たところ、根の先端部に透過像があり膿が塊っていました。一度、歯根端切除術をしているため根尖が太くなっており、そのため封鎖性も悪くなっており、病変が大きいのもわかりました。
マイクロスコープで、再・歯根端切除術を実施!
レントゲンで見たところ、幸いにも、根の長さがきちんと残っており、根も破折していなかったため、マイクロスコープを使い顕微鏡下で、二度目の歯根端切除術を実施することになりました。このように、他医院で一度、歯根端切除術をやって予後が悪く感染してしまったケースでも、当院ではケースに応じて再治療をすることができます。
〈再〉歯根端切除術ができないケースとは?
但し、〈再〉歯根端切除術は、どんなケースでもできるわけではありません。一度目の手術により歯根が短くなりすぎている場合や、歯根が割れてしまっている場合には実施することができませんので、予めご了承ください。まずは、心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。実際にお口の中を見てみなければ、何ができるかわかりませんので。
術後7ヶ月、予後順調、傷跡もキレイに。
術後7ヶ月後の様子。〈再〉歯根端切除術をしてきちんと封鎖できている様子が伺え、透過像も消えました。安定して回復しています。歯ぐきの手術の傷跡もわかりません。
術後3年後、経過問題なし。
治療後もきちんと定期的にメンテナンスに通っていただいており、術後3年後の様子です。骨もしっかりと回復しており、術後経過も問題なく順調で、たいへん喜んでいただきました。
歯根端切除術については、こちらの記事も参考にされてみてください!