vol.16 奥歯が痛くて来院された40代女性のケース
左上の奥歯に痛みがあった・・・。
「左上の奥歯の痛み」を主訴に40代女性が来院されました。
まずはお口の中を拝見し、痛みの部位には、過去に治療されたブリッジが入っていました。
レントゲンを撮影して歯ぐきの中を診てみると、一番奥の歯の根のまわりに黒い影ができていて、病変が広がり骨が溶けているのが確認できました。
骨が溶けている原因は、根管内の細菌だった。
このように感染が広がり、骨が溶けているケースでは、まず感染源となっている、根管内の細菌を除去することを先決します。
一、まず、根管内に詰まっている汚染した古いクスリを、先の細い超音波を使って一度とりのぞきます。。
二、次に、根管内を薬液で洗浄していきます。
当院ではマイクロスコープを使って、精密な根管治療を行っています。
根管内のクスリの除去も、根管内の洗浄も、顕微鏡下での精密な治療を行なっていきます。
(*マイクロスコープは院内に4台の用意がございます。)
細菌を除去したら、根管充填
三、根管内がキレイになったら、次に、根管内を殺菌するため根管内にクスリを充填して様子をみます。
四、感染源である、根管内の細菌が除去できたら仮歯を入れて暫く経過を観察します。
まだ、黒い影が残り、骨が溶けている部分はありますが、感染源である根管内の細菌を除去できたため、根の先周辺部の、黒い影がだいぶ少なくなってきました。
このあと2ヶ月くらい、仮歯で様子をみて、問題がなかったため、最終のクラウンを本セットしました。
治療から3年後、骨が順調に回復!
治療後は、
4ヶ月に一度の定期検診に、きちんと通っていただきながら、経過観察をしております。
治療から3年経過、
その時点で骨の状態を確認したところ、黒い影がなくなり、きちんと骨が回復しておりました。
治療前後の骨の状態を比較しました。
治療前後の骨の状態を比較して、回復した骨を見た患者さんも大喜びしてくださいました。今も4ヶ月に一度の予防メンテナンスを欠かさずに通っていただいており、お口の中をいい状態でキープできており、私たちも嬉しく思っています。