vol.13 金属を「白くしたい・・・」30代女性の症例
ずっと白くしたかった・・・
10年以上も前にいれた、右上の奥歯に入っている金属の詰め物が気になっていて、「ずっと白くしたい!と思っていた・・・」という30代の女性患者さんが来院されました。
古い金属の周辺は要チェック!
10年以上も前にいれた金属の詰め物と患者さんから伺ったため、「これは、もしかして・・・」と思い、白い歯の治療を始める前に、歯科用マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使って金属の周辺を念入りに診査しておく必要がありました。そしたら、やはり・・・「むし歯」が進行していました。
古い金属に起こりやすい「2次う蝕」とは?
2次う蝕(2次的にむし歯ができてしまうこと)は、詰めた金属の劣化や治療精度の低さ、または不十分なプラークコントロールが原因で発生します。金属の劣化が進むと、詰め物と歯との間に隙間や段差ができます。そこにプラークが蓄積した状態が続くと、そこから細菌が侵入してむし歯ができてしまうのです。また、長く使う中で歯質が割れて隙間や段差ができる場合もあります。そのことを当院のドクターは理解しているため、金属まわりは丁寧にチェックしております。
小さいむし歯は、肉眼では見落としがち
今回のケースのように、症状はなくても金属の下でむし歯が進行している場合もあります。また、むし歯が小さかったり、気づきにくいケースでは、肉眼では見落とすリスクも高くなります。そのため当院ではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用した診療を大切にしております。
1日で、念願の白い歯に!
治療前に2次う蝕が進行していることが分かったため、むし歯治療を同時におこないながら、白い歯に変えることになりました。今回は、むし歯の進行が初期だったため削る範囲も小さく済み、強い力が加わる部分ではなかったため、保険で1日で白くできるCR(プラスチック系)治療を選択されました。念願の白い歯をいれることができ、大変喜んでいただきました。
白い歯にもいろいろな種類があります。今回の保険でできるCR(プラスチック系)治療は、むし歯が大きく、強い力のかかるところには適応できません。白い歯の素材にはプラスチック系とセラミック系があり、それぞれに長所と短所があります。また保険が適用できる素材と、保険外の素材があります。
治療箇所や状況によりオススメできる治療法も変わってきますので、患者様のご希望を尊重し、治療法をご提案させていただいております。ご不明な点はお気軽にご相談ください。
金属を入れている方は、特に!メンテナンスを定期的に受けましょう!
上記で説明させていただいたとおり、金属は2次的なむし歯(2次カリエス)になりやすく、症状がなくても進行している場合があります。3〜6ヶ月に一度は、歯科衛生士による定期的なメンテナンスとクリーニングによる予防受診をオススメいたします。症状がなくても、チェックを目的にご来院されている患者さんもたくさんいらっしゃいます。お気軽にお問い合わせください。 →メンテナンスって何やるの? なぜ必要なの? という方へ、詳しくはこちら