vol.15 50代女性、歯の黒ずみが気になる
50代女性、歯の黒ずみが気になり来院。その部分を見てみると・・・。
「中心から3番目の上の前歯の黒ずみが気になるので、診てほしい」と来院された50代女性患者さんの症例です。
根っこの先に何かがある!
もともとその歯は、以前に他の医院で、歯の根の治療をされていたとのこと。そのため、歯の中はどうなっているのかな?とパノラマレントゲンを撮影しみると、おや?何やら根っこの先に何か長いものがあるではないですか!
破折したリーマーが残ったままだった
詳細を診るためにデンタルレントゲンで細部を見てみると、なんと破折した長いリーマー(根を拡大する器具)が根の先に残っていました。おそらく以前の治療時に、破折したまま取れなくなってしまいそのまま封鎖されたようです。
黒ずみの原因を調べるべくレントゲン撮影したら、偶然にも破折リーマーを発見してしまいました。
しかし、患者さんの主訴である黒ずみの原因と、この破折リーマーには因果関係がなく、黒ずみの原因は神経をとってしまったことでした。神経をとった歯はどうしても黒ずんでしまいます。それは当院で行っても同様です。
その旨を患者さんにお伝えすると、黒ずみの原因よりも、破折したリーマーが歯の中に残っていることのほうに大変驚かれて、取り除いてほしいと依頼を受けました。
マイクロスコープで実施する精密根管治療
歯科用マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用すると、肉眼では見えない極小世界での精密な治療が可能になります。マイクロスコープを覗いてみると、根の中に残った破折したリーマーが見えました。振動を与えながら少しずつ引き出していきます。
破折リーマーに興味津々
根の中に埋まっていた破折リーマーの除去が終わると、患者さんは興味津々に「見せて!見せて!」と子どものように大はしゃぎ。実物を見ると「こんな長いものがずっと埋まっていたの!?」と目を丸くして眺めていました。
精密根管治療は保険でできる
破折リーマーを取り除き、根管治療をキレイに終えました。このように当院では、歯科用マイクロスコープを使った精密根管治療も保険診療で実施できます。また当院は、歯科用マイクロスコープを4台完備していますので、すべての根管治療にマイクロスコープを使用しています。根管治療・歯ぐきの腫れ・痛みが気になる方はお気軽にご相談ください。
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